蓄電池の仕組みは?蓄電池選びに失敗しないためのポイント

2021年、台風や地震などの自然災害が多いことから蓄電池の普及が増えてきているのをご存知でしょうか。
とは言っても、蓄電池には様々な種類があり住宅用蓄電池だけでなく事務所やオフィスに向けた大型の産業用蓄電池も存在します。
他にも

・ノートパソコンのバッテリーパック
・太陽光発電システムの蓄電池
・携帯電話の電池パック

など様々な充電して再利用できる電池も存在します。

そんな蓄電池の仕組みや、蓄電池選びに悩んでいる方に向けた記事をご紹介します。
何を優先し、どのような場所を選ぶべきなどかポイントもまとめたいと思います。

蓄電池の仕組みは?

懐中電灯やラジオ、子供のおもちゃなどに使う乾電池。
乾電池はプラス(+)極とマイナス(−)極の金属を組み込むことで電流が流れる仕組みが出来ていますが、蓄電池はこの2つの金属と電解液が内蔵されて機能しています。

このプラス極、マイナス極、硫酸などの電解液の3つの化学反応によって生まれた電子エネルギーを利用して充放電を行っています。

乾電池も蓄電池も大きな仕組みは同じです。

乾電池の場合、放電していると電解液に溶けやすいマイナス極が溶けてなくなってしまうので電池交換が必要になります。
しかし、蓄電池は使っている素材が違うことから放電をするだけでなく充電をする機能を果たしているのです。

マイナス極には内蔵された電解液に溶けやすい金属で、プラス極には電解質に溶けにくい金属が使われておりマイナス極の金属が電解液に溶けることで電子を発生させてプラス極に流れ込むことで電流が生まれて放電され、電気エネルギーとして使用することができます。

反対に充電させる場合は、蓄電池に電流を流してプラス極の電子をマイナス極ひ移動させ、プラス極の金属を電解液の中に析出させて蓄電池の中に電気エネルギーを貯める仕組みです。

乾電池と蓄電池の大きな違いは使う直前に充電をするかしないかということ。
最もよく知られる乾電池は使い捨てですが、蓄電池は充電して繰り返し使うことができるのです。

蓄電池選びのポイントは?

2021年では様々な場面で蓄電池が活躍しています。
とは言っても、簡単に設置できるものではないので「どこのメーカーの蓄電池にしよう」と悩んでしまうこともあると思います。
そこでここでは、蓄電池選びのポイントについてまとめたいと思います。
これから蓄電池を設置しようと思っている人は是非参考にしてみてください。

○蓄電の容量

自宅の電気使用量やライフスタイルに合わせて蓄電池の容量を考える必要があります。
日中は留守にする場合や電気代が高くない場合は費用面も考えて大容量の蓄電容量にする必要はありません。
一方で日中の電気料金が高い時間帯に電気使用量が多い場合や電気代が高い場合は蓄電池の容量は多い方がオススメ。

このように蓄電池には容量があり、1度に充電ができる電力量が異なります。
この容量によってはどれだけ停電などの災害時に対応できるかも変わってきますのできちんと比べてから決める必要があります。

1時間あたりに使える蓄電容量は「kWh」として表示されますが、実際にバッテリー保護などから使える容量は実質容量で決まります。

○サイクル寿命

どのような製品も毎日使い続けていれば劣化しますが、蓄電池にも寿命があります。
蓄電池も毎日使っていると徐々に充電の減りが早くなります。
サイクル寿命が長ければ長いほど、蓄電池は長く使い続けることができ長いものだと30年程度使える蓄電池もあります。
スマートフォンなどの繰り返し使える充電器は数年で劣化をしますが、家庭用蓄電池はすぐに劣化することなく15年〜20年程度は使い続けることができるでしょう。

○メーカー保証

蓄電池の性能たけでなく、メーカー保証についても注目しておきましょう。
メーカーによって保証内容は様々ですから、期間や保証内容をよく確認しておくことが大切です。
基本的にメーカーは蓄電池本体と蓄電容量に対して10年程度の長期保証があったり、最大蓄電容量の70%を保証するなどとありますが保証内容はメーカーによって異なります。
もしもメーカーが10年未満の保証であったりする場合は、見直した方が良いかもしれません。

○モニタリングサービスの有無

蓄電池には故障のトラブルに対応してくれるサービスがあるメーカーも。
例えば24時間365日、スマート蓄電システムが稼働しているか点検するような遠隔監視機能などがあり異常があったときは遠隔操作で解決してくれたり故障に対してメーカーが対応するようなサービスです。

○サイズ

蓄電池は設置にある程度のスペースが必要なため、置けるサイズかどうかを事前に採寸する必要があります。
製品によっては、屋内限定のものもあるのでよく確認しておきましょう。

○太陽光発電システムとの併用有無

太陽光発電システムを設置している場合、蓄電池を併用したときにどんな効果があるかをきちんと確認しておきましょう。
メーカーにシミュレーションをしてもらっておくと安心できるでしょう。

まとめ

蓄電池にはメーカーや種類によってサイクル寿命や蓄電容量、メーカー保証など様々な違いがあります。
今回ご紹介したようなポイントを踏まえて、自分に合った蓄電池を見つけてみると良いでしょう。
2021年現在では、様々な開発が進むことからいわゆる三次電池が日の目を見るまで遠くないと予想できます。
地震の多い近年だからこそ、災害対策として蓄電池について知っておくと便利かもしれません。